カルトの花嫁
宗教二世
洗脳から抜け出すまでの20年
冠木結心
Kaburagi Keiko
推薦 = 紀藤正樹さん(弁護士)
カルト二世には悲しいストーリーが無数にある。
本書は著者の体験をとおして、カルト宗教の金銭被害、家族破壊、人生破壊の罪深さを私たちに問いかける。
本書を多くの人に読んでもらいたい。次世代につなぐ答が必要だ。
洗脳がー人の女性の人生を壊す――
統一教会信者となった母親の影響で信仰にのめリこみ、10代でカル卜の罠に溺れていく。20年といぅ歳月を、統一教会に翻弄された筆者の衝撃のノンフィクシヨン手記。
第1章 カルトにはまる
第2章 幸せが約束されたはずの「祝福結婚」
第3章 いょいょ家庭出発
第4章 再出発
第5章 思わぬ災難
第6章 極貧生活
第7章 メシア文鮮明の死と脱会
第8章 借金、宗教、学校、仕事、母との葛藤
第9章 自己破產して生き延びる
あとがき
私は、母親としてはダメな親です。子どもに貧乏な暮らしをさせ、やりたいこともできず、韓国と日本を行ったり来たりさせてしまいました。
子どもたちは、完全なる犠牲者、てす。でも唯一誇れることがあるとしたら、子どもを統一教会の魔の手から守つたことだと思つています
冠木結心
元旧統一教会信者(信仰二世)
東京都出身。1990年代、実母の入信をきっかけに、高校生の頃から洗脳が始まり自身も入信する。その後、合同結婚式に2度参加。いずれも韓国人男性とマッチングされ、1度目はDV夫、2度目はアル中の借金夫。日本と韓国で壮絶な結婚生活を送る。教祖,文鮮明の死を機に洗脳から目覚める。40歳を前に人生を取り戻すべく、2013年に2人の子どもと共に逃げるように帰国。現在はカメラと猫をこよなく愛するシングルマザ一。
Twitter @kaburagi_kco
装幀 アルビレオ
装画 夜久かおり
合同出版 2022
目次
第1章 カルトにはまる
◆ きっかけは母 ◆ 親孝行の証として
◆ ホ―ム生活の始まり
第2章 幸せが約束されたはずの「祝福結婚」
◆ 神に誓えますか? ◆ いざ合同結婚式へ
◆ 結婚相手の事情
第3章 いよいよ家庭出発
◆ 新婚生活 ◆ 亀裂 ◆ 孤独な出産
◆ 離婚……許されざる選択
◆ 離婚を拒む夫の真意
第4章 再出発
◆ ある韓国人信者との出会い
◆ 4億双に向けたマッチング
◆ パィロットになりそこねた男
◆ 2度目の合同結婚式から任地生活へ
◆ 彼もダメンズか? ◆ 恐怖信仰
◆ 3連夜、教義で行ぅ性行為 ◆ 噓
第5章 思わぬ災難
◆ 借金 ◆ 証拠 ◆ 突然の食堂経営
◆ 妊婦の大冒険 ◆ 真実の姿
◆ 幸せを望むことはできないのか ◆ 逃避
第6章 極貧生活
◆ 越えられない恩讐 ◆ マイナス20度 極寒の田舎暮らし
◆ パニック ◆ 一時帰国 ◆ 再び主の国へ
◆ 私の世界を広げる ◆ 新たな挑戦
第7章 メシア文鮮明の死と脱会
◆ 洗脳からの目覚め ◆ 出メシアの国
◆ 在韓日本領事館に駆け込む
◆ 最後の夜、ハルモニの涙 ◆ 10年ぶリの再会
◆ 地獄行きでも構わない!
第8章 借金、宗教、学校、仕事、母との葛藤
◆ 娘たちに向かぅ母の矛先 ◆ 脱会者の心の成長度
◆ 日本の時間感覚に適応できない私
◆ 宗教への勧誘 ◆ ネットワークビジネスへの誘い
◆ 正しくSOSを出す ◆ SOSを受け止めてくれた人
第9章 自己破産して生き延びる
◆ 母との決別 ◆ すベてのことは無駄じゃない
あとがき 215