序論
「六マリアの悲劇」の出版を担当した、統一教会早期のメンバーへのインタビュー
論争の的ともなっている統一教の創設者である文鮮明教祖は、世界で最も著名な(そして裕福な)宗教指導者の一人です。彼の母国は韓国ですがその出生は謎に包まれています。
文教祖は再臨のメシアとしての地位を宣言しています。合同結婚式の主催者として最もよく知られているでしょう。彼は妻とともに「天国、地球と人類の真の父母」として知られています。
文教祖の教えである神の原理は、堕落をイブと大天使ルシファーの密通に起因すると説いています。イブはその後アダムを誘惑したとされます。これが人類の先祖に原罪という要素をもたらしたといいます。
文教祖は原罪を清め「悪魔の血」を浄化する権限を持っていると主張しています。1962年以来、この恵みは聖なるワインの儀式を通じて行われています。
信者たちの絶対的な性的純潔と結婚後の貞節が彼の教えの中核となっています。これらを守ることで神の理想を取り戻すのだ、と彼は信者たちを戒めています。
ところが、初期の頃には、文教祖は「血分け」と呼ばれる全く異なる方法を使用していました。
1:00
再臨のメシア=文鮮明教祖
統一教會
全國一斉 原理宣布
世界基督教統一神灵協會
字幕: 文鮮明教祖 1954年
1:23
「七・四事件」を報道する新聞記事 (1955年7月7日付『東亜日報』)
弄絡當 (농락당) 한婦女 (부여) 수두룩
注目 (주목) 끄는統 一 敎會 (통일교회)
『文敎主 (문교주)』行狀 (행상)
彼は自らを「神の子」だと偽りました。
性的虐待を受けた多くの女性がいます。
統一教会の指導者・文鮮明の挙動は、注目を浴び続けています。
字幕: 神の子の行為?
字幕: もてあそばれた婦女 多数!
1:29
字幕: 教組逮捕!
ナレーター:順調に信者も増えているとき、警察の手が入った。
ナレーター:統一教会の中で汚れた人間を清めるため復帰と言う淫乱な行為が行われていると疑われ、逮捕、証拠不十分で無罪。
字幕: 梨華女子大学
字幕: 文教組と女子学生
1:49
ナレーター:38年の長い沈黙を破って、当時の幹部が復帰について証言した。
字幕: 「復帰」
字幕: 統一教会設立メンバー 朴正華氏
朴正華:復帰というものはですね、すなわちセックスです。セックスでも一回でなく三回やらなきゃならんです。復帰にセックスによって、血代交換になるのが本当です
2:12
字幕: ソウル青波洞 統一教会本部教会
ナレーター:汚れた血を神が望んだ清い血返すことが復帰。その方法はセックスで行われていたと元幹部は断言する。
字幕: 統一教会文鮮明教祖
韓国語で話す文鮮明教祖
ナレーター:このことをあの合同結婚に参加したものはどう思っているのだろう。
教会で韓国語の垂れ幕
インタビュー 1:血統転換ていう言葉をはじめ聞いたときはやっぱりそういうことなのかしら?という、いつやめよう、ていうのはありましたよね
2:38
字幕: 血統転換=復帰
インタビュー 2:そういう血統転換があるんだったらそうメシアと私はそういう関係を持たなければならないのかっていうのがあって…やっぱりやですよね
神様がアダムとエバを創られた
韓国語で話す文鮮明教祖
それが、プラスとマイナスの関係 そして、垂直に神が降りている
3:03
神との関係は垂直 アダムとエバは水平
これは、精神と物質の関係なんだ!
ナレーター:かつてはセックスで行われていたという復帰の儀式。それが合同結婚に変わったのである。
字幕: 「復帰」の儀式→「合同結婚」
3:30
卓明煥のインタビュー:統一教会がセックス教団だというのは、教義を読んでいたから想像はできました。初期の頃とは言え、実際にあったとは驚きです。宗教というものはもっと理論的、道徳的なものです。それから外れた宗教は宗教ではありません。
国際宗教問題研究所・所長 卓明煥氏 取材後の2月18日夜 韓国の新興宗教「永生教」の信者に襲われ 死亡 亡年55歳
4:07
字幕: ソウル東部警察・拘置所
ナレーター:統一教会を脱退。懺悔の気持ちから警察牧師として囚人に祈りを捧げる男。彼は、何人もの女性と復帰のセックスを繰り返していた。
字幕: 警察牧師 金徳振氏
金徳振:ぱーっときたです。ああ、これが罪じゃない、罪じゃないと思った。神様のお願いを実行するためにはこれはほんとの、ええ、良い仕事じゃないかと。ぴーんときたのです。
4:35
字幕: セックス=良い仕事
ナレーター:ソウルの元統一教会員たちの口は重い。ユウヒョンミン。脱退者の相談相手とも言える彼が重い口を開いてくれた
字幕: 劉孝敏
字幕: 銃器製造会社・社長 劉孝敏氏
劉孝敏:俺たちの時代は地上天国をつくるといっていたが失敗だった。統一教会で祝福を受けた家族もできたが、その家族を捨ててここに来た。そのことは一日も忘れたことがないよ。
5:07
ナレーター:従妹の信姫さんは文鮮明から直接復帰を受けたという。
字幕: 劉信姫さん
劉信姫:文さんが一人で寝ている部屋に入って、あたしは復帰を受けたいって言ったんです。すると資格はあるのかと聞かれたんで、はい資格はありますと答えました。そしたら蘇生、長成、完成の3回受けなければいけないと言うんです。1回目の蘇生が終わったので、立ち上がってお辞儀をしました。部屋の外では年寄りの信者が寝ていたので一回で出てきたんです。そういうやり方で復帰を受けたんです。
字幕: 蘇生・長成・完成
5:48
ナレーター:さらにこんな事実も打ち明けてくれた
劉信姫:毎日原理を聞きに働かないで教会に通うんで、食べるものも無くなって、5人の子供たちを仕方なく孤児院に入れたんです。
6:05
字幕: 愛信保育園
ナレーター:ソウルの郊外にある孤児院。ここに統一教会の子供たちが入っていたという。
韓国語で話す孤児院の受付係
電話をもらって、調べたのですが‛68年に一人退園していますね
その前の記録は何も残っていないんです
ナレーター:多いときには数十人もの子供が入っていたと聞く。親の信仰のために孤児院に預けられた子供たちは、今どんな生活をしているのか。信姫さんの息子に会いに行った。
6:44
プレゼンター:創設の時代にたくさんの子供たちを孤児院に預けたという、記述があるのですが、そのことは事実でしょうか。
字幕: 甲允吉
甲允吉:統一教会が俺たちを孤児院に送ったのかどうかは知らないよ。親が別れ、食べることもできなかったので、幼い俺たちは孤児院に入れられたんだ。
ナレーター:孤児院にはいったとき、次男の彼は6歳で、一番下の妹は3歳。
7:17
甲允吉:そりゃあ、心では統一教会を憎んでるけど、俺の力ではあんな大きな集団に対して何もできない。諦めて生きていくしかないじゃないか。
字幕: 再臨のメシア=文鮮明教祖
ナレーター:再臨のメシアに希望と夢を託した人たち。夢破れ家族を失った彼らは、一体何を求めていたのだろう。
字幕: 統一教会設立メンバー 朴正華氏
朴正華:お金なり、色んなものは、それはもう、元は神様の物であって、今サタンたちが世界で使うものでありました。それは自分の夫のところにある物を盗んで、で、献金してもよろしい。その世の中の法律にはかかるけれども、天の法律にはかからない、と言ってそりゃ安心して持ってきなさいと。それは何回も説明しました。
8:08
字幕: すべてを神に捧げる!
ナレーター:仕事の暇を見つけては昔の仲間を訪ね歩いているユウさん。
ナレーター:今日訪ねるのは創立のころ協会の炊事の担当をしていた姉妹。20歳過ぎの明るく人気者だった姉妹もいまは六十代。
字幕: 伊福女さん
劉孝敏、韓国語で元信者と協議
「いつまで道端で飲み屋やってるの」「好きでやってるんじゃないわ」
8:58
「信じれば天国に行けると言ってたのに」「神の話なんて出さないでよ」
「苦しい時に何もしてくれないのか?」「やめましょうよ、この話は――
ナレーター:農家の娘だった姉妹は家も田畑もすべてを統一教会につぎ込んだ。統一教会を抜けたくても、いまや脱退する気力も資金もない。
字幕: 妹・伊金女さん
9:24
字幕: 「結婚」無効を訴える元信者
インタビュー 1:あれおかしい。あたしこんな人間じゃなかったはずだ。で、過去の自分を振り、なんていうか、思い出して、あ、自分はあまりにも違いすぎる、これは何だろう。たとえば嘘をいっぱい吐くとか、これは何だろうと思ったときに、ここで、精神で操作されて人格が変えられていた。
これらは、単に孤立した話ではありません。文教組の信者の多くが体験する、代表的な体験談なのです。
文鮮明の思想をより深く知り、それらがどこから来た知るにはこちらをご参照ください: “The Change of Blood Lineage through Ritual Sex in the Unification Church.”「統一教会におけるセックス儀式による血代交換」
Kirsti L. Nevalainen 著。2011年。
また、こちらもご参照ください:
「わが父 文鮮明の正体」
洪 蘭淑 (著, 原著), 林 四郎 (翻訳) 1998。
また:
「淫教のメシア·文鮮明伝」
萩原 遼 (著) 1991。